「森のほいくえん」自然あそびの日。
4、5歳児の子どもたちはどっぷり森の中で過ごしました。
(0・1・2・3歳児もそれぞれの自然あそび活動を楽しみました)
保育園の裏には自然の「森」があって、
安全のために少し整備をしていますが、
なるべくそのままの「森」を体験できるようにしています。
毎回「シェアリングネイチャーの会」の方々を講師に
森の中でまるごとの自然を味わう(楽しむ)プログラムを行っています。
子どもたちの五感を刺激する‥というよりも、
五感を「ひらく」というイメージが近いですね。
さて、今回の「森のほいくえん」
森の中で出会う様々な「発見」を
仲間と一緒に「分かち合い楽しむ」ことをテーマに、
森のあちこちを探索しました。
普段は元気いっぱいの子どもたちも
森の中では「好奇心のアンテナ」を張り巡らせてあちこちを探索。
小さい葉っぱを見つけたよ〜。ちょっと良いにおいもするんだよ。
この葉っぱはがさがさしてるね。あ、こっちはふわふわ、つるつる!
発見!ぷるんぷるんだよ。
いいにおいがするでしょ?
この葉っぱはどんなにおいかな〜先生もかいでみたら〜?
この葉っぱには2つの色があって面白いね。
これは・・・何だろう?? 糸が出てるから蜘蛛のたまごかな??
私は誰でしょう?‥僕の顔より大きい葉っぱ!
じっくり見て、匂いをかぎ、触って確かめ、耳を澄ませ…。
何だか小さな科学者集団のようで面白く、賑やかです。
自由の森保育園の「保育目標」の中のひとつに
自然の不思議に気づき「科学する心」を育む
という目標があります。
この「科学する心」は今とても重要視されている力で、
STEAM教育(スチーム教育)という文科省が現在推進している
学習スタイルの中にもこの視点が入っています。
※STEAM教育についてはこちら(文科省HPより)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/mext_01592.html
この「科学する心」
実はずっと昔から日本でも提唱されています。
日本の教育者で倉橋惣三(1882~1955)は
日本の近代保育(幼児教育)をつくりあげた教育者ですが、
彼もまた「外へ、外へ」と自然とのかかわりをとても重視していました。
身近な自然への観察の中で、子どもは五感で感じ、
なぜだろう?と驚きの心(不思議さ)を持ち、
問いをもって何度も触れ、
考え、調べ、友だちと話したり。
つまり、自然とのかかわりを通して、
想像力や好奇心、探究心、また、命と出会い慈しむ心
このような力(心)を幼児期に育むことを彼は大切にしていました。
「子どもの傍にいる私たちも自然を愛し、自然に興味を持つこと
これが大切な教育者の資格となる」と倉橋は言ったそうですが、
…まあ、あまり堅くならないように(笑)
楽しく面白がって、時には茶目っ気も大切に、みんなで学びましょと、
私たちも午後から講師の方による自然遊びのワークショップに参加。
フィールドビンゴゲームで遊びながら学びました。
「自然とのかかわり」だけでなく、
心と体を動かす
人とかかわる
言葉を豊かにかわす
感じたことを表現する、など
あらゆる育ちの、総合的な学びが
「森のほいくえん」ではいつも展開されています。
※参考文献「21世紀型保育の探究」